こどものころ、長い夏休みはいつも、母の実家の村で過ごしていました。
海で遊んで、夕方丘の上の村へ戻ってシャワーを浴び、
それから晩ごはんの時間になるまで親戚や近所のおじさんたちとペタンクをしたものです。
夏はよく、みんなで釣った小さな魚を寄せ集めて、母が魚のスープを作りました。
色とりどりの地中海の魚や小さな蟹と、じゃがいも、玉ねぎ、にんじんなどの野菜も
みんな一緒に煮て、すべて漉します。
(母が手動のミキサーをぐるぐる回して漉すので、結構重労働)
そこにカリカリに焼いたフランスパンの薄切りと、パルメザンチーズと、
おろしたにんにくをのせて食べました。
今でも、あの色も味も香りも、そこに集まったたくさんの親戚たちの顔も、
はっきりと覚えています。
こどものころの、みんなで食べていたあの魚のスープが時々無性になつかしいです。